八方美人

「ここ」がホームなら、「ここ」以外はアウェー。
「ここ」の顔と、「ここ」以外の顔は違って当たり前。
それは自然的な八方美人。
自覚のない部分でそれを行うことに疲れていた。
いつでも取り繕って人に接する自分が哀れに思えた。
素を出せばどんなに楽だろうか。
それでも問題は発生する事実がある以上それも無理だった。
結局人はそうやってうまく生きているんだろう。
取り繕う表面だけの関係に気持ち悪さを覚える。
皆が皆八方美人であるように思えてくる錯覚。
信じることはいつからこんなに難しい。

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紙一重

騙されることは腹が立つこと。
でも、騙されているという現在の状態では、それは寧ろ心地良いことの方が多い。
知らないほうがいいこともあるってそういうことなんだろうなって思う。
過去を知ってしまうことで世界は反転する。
そういう紙一重のことって多いと思う。
対義して、かけ離れているものほど紙一重。
世の中はそういう風に「存在」している。

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天邪鬼

人に言われて気づくことがあった。
―自分のことを知らない自分の存在に気付く瞬間。
さも気にしないフリをする自分がいた。
―偽りの自分。

偽りとは理想であり、真実とは現実だと思った。
理想と現実はかけはなれているからこそ対義している。
偽りとは強固なもので、真実とはとても脆く弱いものなのかも知れない。

結局、自分はまだまだ弱いんだ。

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岐路

選択肢のない選択。
急かされる選択の先に道はなく、時間だけが過ぎていく。
それでも、立ちすくむ僕は確かに道の上にいる。

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有限輪廻

認めたくなくて、否定した。
否定することで保たれて、見失った。
ふと気付くあはれみの中で、僕は僕を知る。

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決意

目的地がなくても、歩くことを決めた。

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理由

存在するものには必ず意味があり、意味は在るものではなく持たせるものなんだと思う。

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価値観

失いたくないものがあった。
誰も手にすることができない、自分だけが手に入れることができると信じてやまないものがあった。

けれど気付いた、光輝く宝石は所詮石でしかないことに。
絶対なんてないとわかっていても、結局僕の中ではそれが絶対になっていた。
それがすべてではない世界で、僕にはそれがすべてだった。

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